注記;各項目最後の括弧内の日付は、自分がそのことをメモした日である。
ごみ分別とエコロジー
到着してから、少し経つと部屋のごみ箱がいっぱいになったので、中のものを捨てなければならない。
ロシアでは分別が必要なのか、寮母さんに聞くと全部一緒にレジ袋などに包んで捨てて良いという。捨てる方法も楽で、煙突みたいな専用のダストシュートが廊下の端にあり、そこへ投げ入れるだけで良い仕組みになっている。寒いロシアではいちいち外に出なくて良いのでありがたい。
毎日、朝早くまだ暗いうちにゴミ収集車が来ていた。ロシアの自治体ではゴミ問題はまだ深刻ではないようである。ちなみにこのようなゴミ収集車も日本の中古車だったのには少しびっくりした。クレーン車なども含め特殊車両も日本の中古車が人気である。(2012.11.10.)
白昼しらふで殴り合い
ウラジオで交通事故現場に遭遇した時、運転手同士が路上で殴り合いをしているところを2回見た。運転も荒いし道路事情も悪い。
お互い接触しそうになった車の若い者の方が、窓を開けた年配の相手方の運転手をげんこつでなぐった。ひどい渋滞の最中である。一瞬の出来事で、そのまま終わりであった。
もうひとつは追突しそうになって、お互い車の外に出て口論になり、一方が怒ってなぐりかかった。そうすると、車の中にいた一方の側の助っ人が飛び出して来て、一対二のけんかになったので一人の方が逃げて終わった。交通事故が原因のけんかだけでなく、路上で女性が連れの男性を殴るのも二回見た。
一回はウラジオの路上市場で中年の女性店員が年配の男性店員を足蹴にしている。あまりおおげさにならなかったので、周りの人も見ていた。もうひとつはバルト三国のラトビアのリガで、カップルの若い女性が相手の男性をハンドバッグで殴りつけて去って行こうとしていた。
日本の白昼の路上では見かけない光景なので、ついつい立ち止ってしまう。このことを日本在住経験のあるロシア語の先生に「ロシアの女性は路上で男を殴るのか」と質問すると「日本でも女は男を殴っているではないか」と言われた。僕はすかさず「しかし、さすがに大衆の面前の路上ではないですよ」と答えた。(2012.12.3.)
テレビ
日本でも僕はテレビを観るのが好きである。外国滞在中も良くテレビを観る。語学の勉強になるし、その国のことがいろいろわかるからである。寮の部屋にあるテレビはNEC製なのは良いけれど、ものすごく古いブラウン管式である。映りが悪い。古くても変えてくれない。他の寮生の部屋もそうらしい。それでもどうにか映り、音も聞こえるので毎日観た。
まずチャンネル数であるが、普通のアンテナテレビだとロシア国内の10チャンネルぐらいしか観れないが、インターネット・テレビだと外国のものも含めて100チャンネル以上が観られる。
ロシア語の先生も家庭ではこのインターネット・テレビを契約しているという。僕もウラジオに来てから、中古の旧ソ連圏向け東芝製パソコンを買ってインターネット・テレビを観て楽しんだ。
テレビドラマはあまりロシア語の会話がわからないのと、長時間なのでたまにしか観なかった。ニュースは頻繁にやっているので必ず観た。娯楽番組で特徴的なのは、ロシアのアネクドートの番組が多いことだろう。
番組の中で頻繁に、笑っているきれいな観客の女の子を映すのがロシア風らしい。ニュースを観ていて、役人などの不正や汚職、麻薬、売春などの摘発の場面をしばしば観た。その時の警察の踏み込みは、日本の特殊部隊の装備であり手荒い。映像も警察自身が撮影したもののようでリアルであった。
宣伝で多いのは、洗剤、衛生用品、日用大工用品、食料品などであり、たまに車があった。なお、タバコ、アルコール類のテレビでの宣伝は禁止されている。非常に良いことである。
日本ではタバコの宣伝は禁止されているが、ビールや酒類の宣伝は有名な俳優やかわいい女の子がうまそうに飲んでいるシーンが何回も流され、少しやりすぎではないかと思う。(2012.1.25.)
好物のピアンセ 鳩と食らう
いつものように極東連邦大学の日本センター近くにあるスタンドで、昼飯にピアンセ(ロシア風肉まん)を買って食べる。
40ルーブル(120円)である。いつもと違って周りに鳩が10羽ぐらい寄ってくる。冬なのでエサが乏しくなってきたのだろう。少しずつちぎって与えると争って食べる。
僕は油で揚げた平たいパンを半分に切り、その間にサンドイッチのように野菜や肉を挟んだベリャーシも好きだ。日本人学生達と一緒によく食べた。(2012.12.27.)
ピアンセを売っているスタンド

ポエジー編#4に続く

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